第229回 中学、高校の授業開き

第229回英語授業研究会
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日時:2015年4月11日(土) 午後 2時から
会場:東京都立両国高校附属中学校 2階講義室2 内容:「新学年授業開き」

新年度最初の研究会はここ数年恒例になっている「授業開き」です。本校は中高一貫校なので、中学1年生と高校1年生の授業開きを両方公開することができました。授業者は中1が山中悠香先生、高1が布村奈緒子先生です。お二人とも、3ヶ月にわたるアメリカでの英語教員研修に参加し、帰国されたばかりです。アメリカでの研修の成果にも触れていただき、有意義な研修ができました。
山中先生の授業開き Lesson Plan (Procedure)

  1.  Greeting 教員のあいさつに答える

2. Self-Introduction 教員の自己紹介①名前②出身③誕生日④読書⑤音楽⑥旅行⑦カピパラ ⑧食べ物⑨スポーツ⑩ペット を聞き、質問に答える。
3. Pair Work パートナーとあいさつする。名前と相手の名前。 パワーポイントで提示しながら説明する。
4. The Day, Date& Weather 教員の質問に答える。練習をする。
5. ジャンケンを英語で行う。
6. Announcement 授業に関するオリエンテーションを行う。(日本語) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

《最初の挨拶~自己紹介まで》
①授業の始まる前に英語版「トトロ」の歌を流して生徒を迎える。
②あいさつ:小学校での学習があるので特に反復練習なし。
③May I have your name?:数人に握手して終わる。
④自己紹介をする。
・名前・出身誕生日・読書・音楽・旅行・カピパラさん・食べ物・スポーツ・ペット についてパワーポインを使いながら、自己紹介する。Do you like~?途中で、”yes,” raise your hand? No, raise your hand?と質問しながら、いろいろな画像を提示。 Thank you for listening.  で終わる。
⑤教師の自己紹介の内容を生徒に確認。
⑥生徒同士でお互いに自己紹介する。 パワーポイントでDo you remember your partner’s name?提示する。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小学校英語が始まり、1年生のはじめの授業から、どの時期・タイミングで英語の文字を提示するか議論になりました。パワーポイントを使う際の、情報量や文字の提示について、杉本先生からは、入門期では、文字をどの程度見せるのか。スライドの情報量は多くない方がよい。ついていけない生徒への配慮が必要。Yes/Noも反応できない生徒をどうするか配慮する必要があるとの説明がありました。長先生からは、口から十分に英語がでてきてから、文字に移る。そのあとに文字と音を結びつける。生徒にとっては、文字を覚えなくてはいけないと思ってしまうとの意見がありました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
布村先生の授業開き
Lesson Plan (Procedure)
① Self-Introduction ・教師の自己紹介 ・生徒同士の自己紹介 ・ネイティブスピーカーの自己紹介を聞く。 ・ペアで自己紹介(ペアを変えて数回行う)
②授業のルール確認(英語で)
③Jigsaw Activity: Four corners
④振り返り
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布村先生は、アメリカでの研修報告も行ってくれました。Cooperative Language LearningやKagan Structuresについての説明がありまひた。(Kagan Structuresの様子についてはYoutueで参照することができます。)The Cone of Learningの図(どのように学習は身につくか)も紹介され、学んだことを誰かに伝えたり、感情を込めてプレゼンテーションしてみたり、実際にやってみたりするなど、生徒が主体の授業を実践されています。布村先生はGuess(疑問・推測)を入れてから活動をスタートし、生徒の意見は、どんなGuessでも肯定し、クラス全体でいろいろな考えがあること気づかせるように指導されています。両国高等学校の山本先生からも「間違ってもいいのだ!」という雰囲気を作るのは大切という話がありました。「Think-Pair-Shareの流れ」や「違う生徒と話す」という話題もありました。生徒同士の自己紹介ではHigh Fiveで会話をスタートするなど和やかな雰囲気で会話がスタートしていました。最後の質問では、どのようにALT(JATT)と授業を行うかについては、日本人の英語教師が言うと表現の種類が限られてしまうので、JATTの外国人が使う英語を使わせると、違う英語に触れることができるとのこと。また、ネイティブの強みは、話すことだけではない。高校だと、JTが授業を進めながらALTが話したことを同時に黒板にメモをとってもらうこともできるとのことでした。また、黒板のタイマーは、生徒はタイマーの残り時間を考えて、時間を早めたり、遅くしたりすることができるので効果的であるとの答えでした。 山中先生は中1の担任、布村先生は高1の担任で、入学式や新学期が始まったばかりでお忙しい中、たくさんの資料や準備をしていて授業を公開していただきありがとうございました。
(文責 鈴木悟 両国高校附属中学校)

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