第259回 杉本薫先生フィナーレ

第259回英語授業研究会
杉本薫先生フィナーレ 平成31年3月23日(土)
「英語以外授業以前」〜 授業を始まる前の仕事とは

English for Me
英語最後のレッスン 2019.3.14
自分と英語の関係を英語で50 wordsで話してみよう
モデルを示したプリントは学年末考査の前に提示し、テスト後にプレゼン
<ビデオ提示>
1分間ずつ生徒たちが何を言ったのか、メモをしてください
 I enjoyed learning English
 English play
 learn and enjoy practicing English
 open up possibility
 try various programs
 use English
 master conversation skills
 spread my career / live abroad / communicate with 1.7 billion people
 learning other cultures
 I can learn English from various things
 engish is a tool not a knowledge
 we learned skills to communicate with other people
 English is magic
 made world bigger
 try something with English
 have better life
 English changed me / changed my opinion
 confidence
 think / world problem / view point of thinking about these problems / think and share ideas
 passion / can’t learn anything without passion
 learn many foreign cultures
 think and think
 English is something I love
 opened the door to the world / be able to choose from different choices
 widen my horizon
 sad / be more confident / still feel nervous / what you taught us is our treasure
 was not good at speaking my opinion / improved my communication skills
 choices for my life / gave me my dream /
 various experiences / communicate with many people
 we can share what I think

これだけよく話すのは一つの成果
かなりの文を使って話している
ほとんど全員が中学から初めて授業を受けた生徒たちである
ゴールから授業を組み立てていく

その背景を今日はお話をする

<ラスト授業のビデオ後半>

・Open the window / music / songs
 Beatles 20世紀の記録映画 に取材される
 授業でbeatlesを使う(佃中学)
 英語の授業からテーマを拾い、生徒にコミュニケーションをさせる
 PS I love you. からラブレター→ラブレターについてインタビュー
 生徒が目を輝かせているか ・ ワクワクさせる・そこが勝負
 自分なりの「社会への貢献」は「生徒たちに英語を好きになってもらうこと」
 自分の言葉で相手にメッセージを伝える、それが生徒たちに英語を好きになってもらうこと。
 「日本一短い手紙」の英語バージョン
 「メッセージを受け取る、送る」が根本
 授業で使った歌のリスト
<参加者からの実践>
 中央区小学校:Bicycle Lane / Stop / Stevie Wonder ワークシートでいくつかブランクにして。聞こえた単語はチェックをつける
 Hard days night: 歌い方を細かく指導するのか?シャウトしてしまう生徒等の対応は?→ 大切なのは先生が「いいよ」と思って出す
 楽しんで歌うこと。せいぜい読み方、発音、くらい。不定詞等出てきた文法はオマケ。それをゴールにする必要はない。楽しかったらオーケー。シャウトはいいのではないか。大きく構えてあげてあげて。
 歌を作る時間を作る。作った時間が「楽しい」と思えればいい。
 「何で?」って聞くまで教えない(文法等)
 いい歌は必ず残る。

・Open the window / movie / musicals
 Scrooge
 当時は視聴覚教室はなかった、けれども何とかして映画を見せ続けた
 フルで見せる:3時間使う
<参加者の実践>
 世界の果ての通学路:自分のルーツと出演者のルーツを比較させる
 レミゼ:英語の歌詞を渡す・どのシーンで使われたものなのか当てさせる・英語をきちんと勉強している子たちなので、できた(世界史の授業)
<杉本先生より>
 映画は映画の良さが見えるように見せなければいけない。見て楽しい、映画一本見て、1つでもセリフが残ればいい。どの場面でどのセリフを使ったか、のイメージを残す
 映画で学んだ言葉は辞書で引いた言葉ではない
 きっかけは「授業」で掴む

・Open the Door / and step out 墨田区海外短期留学(1989, 1993)・中央区海外体験学習(1999)・海外語学研修旅行(2014-2018)
 墨田区の中学校から2名ずつ選抜。生徒26名引率、教員2名。:初海外
 中央区:各学校10名くらい。各学校から引率教員

時代と学校の体制によってやれるものは違うが、意識だけしておいてもいい。
大使館訪問(東京の利点を活かす)
チャンスはどこにでもいい
体験をシェアする
89年Wyoming星空:全く違う世界
全員連れて行きたい、という思いで研修旅行を作った
根底にあるものは変わらない

・On the Stage / 英語劇 / pair work / small talk / oral presentation
 見てもらう、聞いてもらう、体験
 英語劇
 The Little Match Girl

・学級新聞づくり「紙風せん」:全国表彰
 全員が役割を果たして学級新聞を作ることが学級をまとめ、非行を減らした
 作ってるうちに楽しくなってきた
 1人でも欠けたら飛ばない紙風船
 生徒が作る:教師はサポート
 クラスでやったほうがいい・部活はやりたい人が集まる
・学年だより
 英語であるなし関係なく、伝えていきたいことを伝える。伝え方がたまたま「英語」なだけ
 生徒が作ってくれなかったら、自分でも作ることはしなかったかもしれない。生徒から教えてもらった
 9年間(両国)毎週発行し続けた。
 当たり前にすることが大切。
 日曜日朝6時からはじめ、午前中いっぱいかかる
 大変なのは、1ページにまとめること。
 50語は少なすぎる。:たくさん言いたいことから最も言いたいことが集約される

<最後に>

  • コーチングしないのに選手主導っていうのはコーチングの放棄で、コーチングのできない人がする1番の言い訳ですよ。

何から何まで与えすぎない。

でも、コーチングは必要。

  • 「違う!森とタタラ場、双方生きる道はないのか?」:答えはない。でも考え続けなければいけない。こういうことを考え続けることが大切。すごくいい答えが見つからなくったっていい。そういう姿勢が大切。

常にup to you.

杉本先生の集大成を見せていただく最後の機会となりました。音楽・映画・劇・海外研修・学級新聞。80年代からこのような実践をされていた先生は、20年、ないしは30年、先を歩まれていたのかもしれません。「本物」「社会」との繋がり。本物から学んだ「ことば」はずっと残る。「楽しい」「おもしろい」「ワクワク」から学ぶ。

You ain’t heard nothing yet. 「お楽しみはこれからだ」

今までの授業は序章だ。

プレッシャーを与えられました。 
*高校で杉本先生の生徒たちを受け持ちます(文責:布村)

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