第207回(6月2日)水嶋先生

▶新しい英語授業研究会の記念すべき授業者は、江東区立深川第四中学校の水嶋諒先生です。学校の仕事の中で、「授業が一番楽しい」という水嶋先生。様々な研究会にも熱心に足を運んでいる若くて熱心な先生です。今日の授業jを公開するにあたり、「生徒に説明し過ぎでは」「生徒の活動を増やすにはどうしたらいいか」といった投げかけがありました。 ▶授業は1年生。30名のクラスサイズで、教科書はNew Crown Lesson 2 My Schoolです。元気のいいあいさつに続くき、日付が続きます。日付はただ聞くのではなく、日付を聞くという必然性を持たせることが大切です。授業では松尾芭蕉が「奥の細道」で旅に出発した日であることが紹介されました。1年生であるので、過去形などの補足として多少日本語を使っての説明が入っていました。これに対しては「1年生でも分かる表現にしたほうがいい」という意見がありました。日付を聞くことにしっかり理由を持たせ、未習の文法事項があってもしっかり聞き取ろうとする生徒の意欲を感じました。 ▶ウォームアップは絵を使った「動詞インプット」という活動。リズムに合わせて動詞を練習した後、教師の読み上げた単語を表す絵を指します。ペアで行うことにより、ゲーム性を持たせ、生徒の動機付けを高める工夫がありました。声はとてもよく出ており、先生の指導の成果を感じます。英語の授業の雰囲気がしっかりできており、ウォームアップとしてはうまく授業に導入できています。 ▶続いて、文法の導入です。文法項目はthisとthat。この活動では、口頭でやり取りをしながら、thisとthatの距離感を導入します。ここでは、thisとthatの違いを、日本語で解説するところまで丁寧に行っていました。このことについて、「授業の流れからすると、日本語の説明は後で良いのではないか」「クイズ形式の導入のみで、次の活動に行った方がいいのでは」といった意見が聞かれました。確かに、生徒の集中力は高く、英語で進める雰囲気になっているので、先生の日本語がもったいない気もします。 ▶次は教科書の内容は入っていきます。教科書の入る前に、導入のリスニングをします。(New Crownでは本文に入る前に、「聞いてみよう」というリスニングをタスクがあります)その後、本文の概要を英語で説明し、Where is it from?というリスニングタスクを与え、本文の内容を聞き取ります。教科書の扱い方として、「聞いてみよう」のページは、本文の内容を広げることを意図して作られています。したがって、本文の前に使い、うまく内容を本文につなげていけるとスムーズな導入になります。 単語の導入は、ワードフラッシュを使った活動でした。生徒は、プロジェクタに次々と映し出される英語を素早く、大きな声で発音していました。ここでは、未習の単語を最初から読ませてみる試みがありました。これは単語の発音を類推する力を育てるための意欲的な試みと言えます。ただ、1年生の導入の時期で行うのがふさわしいかという意見がありあした。初歩の段階では、心で黙読させるなどの工夫があってもいいかもしれません。単語の意味の確認も日本語が交えながらかなり丁寧に行っていました。絵や写真で、本文の単語の8割以上はカバーできているので、そのイメージを大切にさせるためにも、日本語は入れない方がいいいという意見がでました。日本語は理解は簡単ですが、定着や意味を深く理解することの妨げになることもあります。「日本語を使う場面は吟味せよ」長先生の名言です。 ▶続いて行なわれた音読も、姿勢をしっかり保ちながら、よく声を出して練習していました。最後にはジェスチャーを入れた音読。hawkやowlなどを楽しそうにジェスチャーをつけていたのが印象的でした。ジェスチャーリーディングに関しては、長先生から、「1年生の初期であれば良いが、これを続けるのは、生徒の発達段階からすると、苦痛になる可能性がある。フリーズのオーラルアプローチなど参考にするといい」とアドバイスがありました。▶全体を通して、生徒の意欲が大きな声に表れており、活発な印象は最後まで続きました。先生の指示にもよく反応し、集中力も感じられます。活動も様々なものを意欲的に取り入れ、水嶋先生が様々な研究会に参加して勉強されていることが想像されます。水嶋先生、ありがとうございました。(山本@都立両国高等学校附属中学校)

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